認知症のための精油レシピ

Recipes for Essential Oils in Dementia 

認知症患者のケアについては患者も介護者も生活の質(QOL)を低下させる多くの困難な問題に直面しています。認知症問題に対して、何種類かの精油が生活の質の改善に十分有効であることが証明されています。精油を使用することで介護者の負担を軽くし、患者の日常生活の質を改善することが可能です。

 

 

認知症患者に見られる興奮状態に対して、ラベンダー精油(Lavandula angustifolia)は興奮を軽減させるために最も効果的です。とても感情的であった認知症患者に対して数滴のラベンダー精油をコットンボールに滴下してシャツに付けたところ、症状が劇的に改善されました。他の研究でも認知症患者の興奮状態を改善するためのラベンダー精油の有効性が実証されており、シングルもしくはブレンドとして使用されています。

 

これらの研究では、その他の有効な精油としてマンダリン精油(Citrus reticulata)、ゼラニウム精油(Pelargonium graveolens)、マジョラム・スイート精油(Origanum majorana)も報告されています。私自身の臨床経験ではラベンダー精油とフランキンセンス精油(Boswellia carterii)のブレンドが鎮静と症状の安定に優れていました。

 

興奮状態の改善に対しては一般的にシングルの精油よりも数種類が調香された精油ブレンドの方が効果的です。ただし、シングルでも効果のあるラベンダー精油に関しては例外です。精油はデュフューザーに2~4滴を滴下して患者の部屋に拡散させます。もしくは少々コストがかかりますが前述のようにコットンボールに直接に精油を滴下する方が効果的です。その他にティースプーン2杯のキャリアオイルに2~3滴の精油を滴下して行うハンドマッサージも良い選択肢です。

 

注意:興奮状態の患者には常に注意を払ってください。あまりに激しく動揺している時には精油を使用しないでください。精油が必ずしも興奮状態を改善するわけではありません。

 

■認知症患者の興奮状態に対処するための処方

 

ラベンダー精油(30%)

マジョラム・スイート精油(20%)

マンダリンオレンジ精油(10%)

ゼラニウム精油(15%)

フランキンセンス精油(25%)

※(  )の数字は希釈濃度ではなく、ブレンド全体における各精油のパーセンテージです。

※上記のブレンドはアーティザンから「ビー・カーム」として提供しています。

 

 

参考文献/参考目録:

1. Perlman、A. Eisenberg、DM&Panush、RS代替療法と補完療法について患者と話す。北米リウマチ病クリニック。Rheumatic Disease Clinics of North America, Vol. 25, Issue 1, 1 November, 1999, 815-822.

2. Horrigan、BJ New NHISの調査によるとアメリカの成人の38%がCAM(補完代替医療)を選択しています。The Journal of Science and Healing Vol5、Issue 2、2009年3月、71~73ページ

3.   Lewith、GT、et.al. サウスハンプトンの補完的な癌ケア:スタッフと患者の調査。

4.  トーマス、D.アロマセラピー:ホリスティック・ナーシング・プラクティス。

5.  Ernst、E.&White A.英国における補完的な医薬品使用のBBC調査。医学における補完療法

6.  補完代替医療:ヘルス・プロフェッショナルのためのアロマテラピー

 

 

 

記事監修:ジョーイ・パワー医師(2017年10月5日)

翻訳監修:堀弘明・堀浩子